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『舐めた犬まとめ本【九州編】』レビュー・感想
まず絵柄についてですが、これは「舐めた犬」サークルさんの確かな画力が存分に発揮された一冊だと感じました。線は非常にシャープで、雑味がなく、ギャグ漫画でありながらも描き込みは丁寧です。塗りについては、フルカラーではなくモノクロページが主体ですが、スクリーントーンの使い方が絶妙で、特に質感の表現に優れています。例えば、ソープランドのタイル張りの床や、湯気が立ち込める浴槽の湿り気、キャラクターの髪の毛の水分を含んだ重みなどが、トーンの種類と貼り方で見事に再現されていて、画面に臨場感を与えています。
キャラクターデザインの最大の魅力は、その「親近感のある普通感」にあると思います。主人公をはじめとする男性キャラクターたちは、いわゆる「イケメン」ではなく、どこにでもいそうな、少し冴えないけど愛嬌のある普通のサラリーマンや学生風にデザインされています。一方、女性キャラクター(いわゆる「ソープ嬢」役のキャラたち)も、過度にグラマラスではなく、むしろ健康的で、時にどこか抜けた感じのあるデザインが多く、これがギャグの受け皿として非常に機能しています。表情の描き込みは本作の真骨頂です。5ページ目に登場する、初めてのソープ体験で緊張しきり、目が点になり、額に滝のような汗を流している男性客の表情は、その状況の滑稽さを一瞬で伝え、思わず吹き出してしまいました。また、15ページ付近の、客のとんちんかんな言動に、プロとしての笑顔を保ちつつも目だけが完全に死んでいるソープ嬢の表情も秀逸。この「ズレ」を表情で表現するセンスが、作品のコメディータッチを支えています。
ストーリーというよりは、九州各地(福岡、熊本、大分などが舞台として登場)の風俗店、主にソープランドを舞台にしたショートギャグのオムニバス形式となっています。各エピソードは4~8ページ程度で完結しており、展開のテンポは非常に速く、次から次へと繰り出されるネタにページをめくる手が止まりません。シチュエーションの独自性は高く、いわゆる真面目なエロ描写や恋愛模様を期待すると裏切られますが、その裏切り方が笑いを誘うのです。
例えば、あるエピソードでは、博多弁丸出しのソープ嬢が、緊張して固まっている客に対し、風俗嬢というよりは地元の姉ちゃん風のノリで、「おっちゃん、そんなに力んぼって、肩こるやろ?もっと肩の力抜きんさい!」などと、まるで整体師か地元の飲み屋のママのようなアドバイスを始めます。そこで客が「いや、その…初めてで…」と呟くと、彼女は「あ、はじめてか!よかよか、任せときんさい!わっちがなんとかしたるけん!」と、なぜかテンションが上がり、完全に「初めての後輩を世話する先輩」モードに突入。本来の「サービス」はどこへやら、趣味の話や地元の噂話に花が咲き、最後は普通に雑談で時間が終わってしまう…といった具合です。
別のエピソードでは、熊本を舞台に、ソープ嬢が客の背中を流しながら「あら、お客さん、肩凝ってるね。これ、わしが普段使っとる馬油の入浴剤、よかったら試してみんさい」と、いつの間にか健康グッズの勧誘トークに移行し、客も「あ、ありがとうございます…うちの母も馬油好きで…」と乗せられてしまうという、完全に「癒し」の方向へ逸脱していくやりとりが描かれます。中盤の22ページから始まる大分編のエピソードは、温泉ソープという設定を活かし、「客がのぼせて倒れそうになる」「嬢がとっさに『ゲロ桶』ではなく『かけ湯用の桶』を持ってきてしまう」というハプニングと、それによるコミカルな誤解の連鎖が最高に面白かったです。性的な興奮よりも、人間味溢れる(ある意味「ドジ」な)キャラクター同士の掛け合いから生まれる「ほっこり笑い」が、この作品の核です。
ギャグ・コメディ作品としての位置づけは非常に明確で、「風俗ジャンル」の固定観念を軽やかにひっくり返す、パロディかつほのぼのコメディと言えます。いわゆる「エロギャグ」のように直接的な下ネタで笑わせるのではなく、シチュエーション自体の不条理さと、そこで繰り広げられる人間くさい会話のズレから笑いを生み出している点が秀逸です。全年齢向けと銘打っている通り、露骨な描写は一切なく、どちらかと言えば「風俗店という特殊空間で起こる、普通の人々のちょっと変わった日常」を描いた作品です。
このジャンルに詳しい上級者にとっては、数多あるエロ・風俗ものの中にあって、こうした清涼剤的な、ピュアな笑いに徹した作品は新鮮に映るでしょう。逆に、同人誌やギャグ漫画をあまり読んだことのない初心者にも、入り口として非常におすすめできます。ハードルの高いシチュエーション設定ながら、中身はごく普通の(そしてどこか間の抜けた)人々の会話劇ですので、抵抗感なく楽しめると思います。特に、九州の方言やローカルネタが随所に散りばめられており、その土地を知る人にはまた違った楽しみ方ができる、地域色豊かな作品にもなっています。
総合評価として、非常に完成度の高いギャグ漫画集だと言えます。絵柄はギャグタッチでありながらもクオリティが高く、読みやすいです。ストーリー(各エピソード)はその独自性とテンポの良さが光り、何度読んでも新しい発見と笑いがあります。コミケ価格を考えるとコスパも申し分ありません。
絵柄: ★4.5
(ギャグ漫画としてのデフォルメと、細部へのこだわりのバランスが良い)
ストーリー: ★4.0
(ネタの鮮度とテンポは最高だが、好みが分かれる可能性も)
コスパ: ★4.5
(ページ数に対する内容の濃さ、再読性を考慮)
総合: ★4.5
「風俗もの」と聞いて想像するものとは全く異なる、心温まる(?)笑いが詰まった一冊です。「舐めた犬」という挑発的な名前とは裏腹に、中身はとびきり人間味あふれる、ほっこりコメディでした。風俗という舞台を借りた、等身大の人間ドラマ…いや、人間コメディを求める方に、自信を持っておすすめします。読み終えた後、なぜかほっこりした気分と、九州のソープランド(というよりその土地の人柄)にちょっと興味が湧いてしまう、そんな不思議な魅力を持つ作品でした。

作品概要
舐めた犬まとめ本【九州編】
作品データ
| サークル | 舐めた犬 |
|---|---|
| ジャンル | ギャグ・コメディ、全年齢向け、日常・生活、風俗・ソープ、専売、男性向け |
| 発売日 | 2026-01-22 00:00:00 |
| 価格 | 1870 |
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